有馬温泉の旅館が建ち並ぶ中心地も、随分不景気なように感じます。

有馬温泉 金の湯に来ました。金の湯で疲れをとった後は、有馬屋で晩ご飯です。 有馬経由で青垣ツアー(1)

有馬温泉 金の湯に来ました。この辺りも随分不景気な感じがします。平日とはいえ、どこを見てもお客さんが昔に比べて随分減ったように感じます。温泉に入った後は有馬屋でお食事です。

昔のように温泉旅館が建ち並ぶ中心地に、神戸市市営の有馬温泉 金の湯があります。

観光客や泊まり客が多い時は、金の湯の前は人通りが多く、浴衣姿の人も歩いていました。9月の初旬、平日のせいかこの近くには有馬の有名旅館が沢山並んでいるにも関わらず、温泉街を歩く人の姿がめっきり少なくなっています。

なにしろ日本を代表するソニーの株が、32年振りの株価を付けて900円を割って850円近くまで来ています。

シャープは会社の存続そのものが問われていて、株価は200円前後です。大きな会社が得意先を接待して、温泉旅館で宴会をするような時代ではなくなりました。

ゆっくり温泉に浸かるには、静かな方が落ち着いていいものですが、温泉旅館も経営が苦しくなると閉館の心配も出てきます。

今夜の食事はどこにしようか探してみると、金の湯の近くに有馬屋という飲食店がありました。外から覗いて見るとそこそこお客さんが入っているので、初めての店ですが、有馬屋さんに入ってみます。

ビールをお願いして、お通しが出てきました。ナスのお料理です。

松葉博雄の奥さんはあまり食欲が無いようなので、じゃこ飯を注文しています。有馬屋さんの案内に、お店特製のちりめんじゃこをお土産にお勧めしています。

お店特製のちりめんじゃこなら美味しいのではないかと思って、じゃこ飯にしてみます。じゃこ飯は、青じそを細く切って混ぜて、さっぱりとした味を感じました。

周りの人がどんなものを注文しているのか見てみると、小さな鉄鍋の料理が目に付いたので、鶏ちゃんこ鍋を注文してみますが、今日はもう売り切れましたとあっさりアウトです。

お客様が少ない時に食材のレパートリーを広げていると、賞味期限の問題もあり、メニューを絞ってくるのも当然です。

日持ちがしてよく注文があたる食材を用意して、手堅く厨房を回している様子が分かります。

居酒屋風のこの店が賑わっているのを、なぜかなぁと周りを見ながら考えてみると、若い人も中年の人も、高齢の方も男性も女性も、楽しそうにお料理を食べて、お酒を飲んでいます。

この談笑を見ていると、しなくても良い事が好きなようです。しなくても良いとは、例えばお料理を作らなくてもいい事があげられます。

何故楽しいのか、それもしないといけない事から離れられている面もあります。しないといけない事とは、家に帰ると煩わしいこと、仕事の延長に繋がる事、深く考えて決断する事などです。

若い男女が浴衣姿で居酒屋さんに来ています。これも、今の有馬の世相を反映しています。温泉旅館に泊まれば、晩ご飯は二人っきりでお部屋でとるのが通例です。それを節約モードにすれば、食事抜きの泊まり方になります。

ユーロ圏の経済も先行き不安です。中国のバブル崩壊が気にされています。天然資源の国際価格は、ゆっくり下げられています。アメリカは、大統領選挙の前で、オバマ大統領の実績が過去に振り返って検証されています。

日本は民主党がマニフェスト不履行ですっかり信頼をなくし、自民党にとって挽回のチャンスですが、次の党首の選挙で誰を党首にするか、そのプロセスを見ていると、昔の自民党と変わりません。

あれもダメ、これもダメで、消去法で浮上しているのが、大阪市長の橋下徹さんが率いる大阪維新の会です。有馬温泉の明かりが賑やかになるのも、懸案する諸問題が片付いて、景気が回復し、団体旅行や家族旅行に有馬温泉が選択されるまで、ちょっと先のようです。

その前に、LCCの進出で、アジアを中心とする近距離の海外旅行のほうが安くなっている現実があります。

2012年9月5日(木)